【小林桜ものがたりvol10】小学6年生。男の子と女の子の境い目。

小学6年生のある時期、

私は男の子のようなジャージの上下とかっこいいスポーツシューズを履きたがってそんな格好をしていました。

よく覚えているのは、

トイレに入るときに「そっちは女子トイレですよ」と指摘されたこと。

男の子に間違えられるくらいの感じでした。

でもなぜかそれがどこか自分の喜びになっていたのを覚えています。

当時キャプテン翼が流行っていて、

私は走ってボールを追いかけるのが好きだったし、

サッカー班に入りました。

すると、女子はたった一人になってしまいました。

それからすぐに初経がありました。

とてもお腹が痛くなり。。

転校の間で、母もそういうことに消極的な人だったので

いわゆる「性教育」を受けていない私でしたが、

クラスメートの仲良しの女の子が私を助けてくれました。

それまでは自分は男にもなれるようなイメージを持っていた気がしますが、

私の体は完全に女の子になっていきました。

性同一性障害とまではいきませんが、

当時の私の心の性はどちらかというと男の子的で快適だったのです。

きっとあの時の私は、

男の子のようにやってゆく方が両親を助けられる

ような「気がしていた」のだろうなあ。

と見ています。

のちのファミリーコンステレーションに出会って、

私が助けたかったのは

家系の全てであり

被爆した広島であり、もしかしたら敗戦した我が国だった。

かもしれない。

と今はさらにその背景を捉えられます。

ずいぶん生意気な子どもだったことは間違いないですね。笑

でも、

子どもの「万能感」ってそんな風なもののようです。

そして、

私はその未成熟な意識のまま大人になって医師になった

わけです。

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