【小林桜ものがたりvol6】小学校への”通勤”電車で

呉から広島の私立小学校に電車とバスに乗り継いで、

通勤のような通学が始まりました。

2才年下の弟が同じ学園の幼稚園、その後小学校に通っていましたから、

一緒に連れて行きました。

4才年下の妹もまた同じ学園の幼稚園に入園したので、

一時期は3人で通っていました。

行き帰りの電車のホームや車内で宿題をしたり、

本を読んだり、時には手芸をしたり。

いつも同じ電車に乗り合わせる高校生と仲良くなって

一緒に通ったりもあったなぁ。

国鉄の社内には灰皿があって、たばこをすう人もいた。

今では考えられないけどそんな時代でした。

学校での出来事より、

電車内で過ごした自分の時間のことばかりが不思議と思い浮かぶのは、

私の中で電車での移動時間が意味深いものだったかも。

放課後に友達と遊ぶとかは一切なくて。

とにかく、遠方まで行って帰る。

これは、私にとっては子どもらしい子ども時代を過ごすことがなかった。

という記憶の象徴なんだけど、

その移動中のまとまった自分時間があり、

ときには気が向けば人と関われる。

その中で瞑想的な自分の時間を

過ごしていた。

確かに素の自分自身と一緒にいた。

そんな大事な時間だったのかもしれない。

と今は思えます。

今でも私は私のスペースをとって

マイペースで物事を感じ取る時間が必要だと感じます。

その中で、自分なりの物事に対する洞察が生まれ

外の世界と私の間柄を図ってゆく作業がすすみます。

それは、この通勤時間からの私のやり方なのかも。。

しれません。(笑)

この生活は、

小学校2年のとき妹が病気になって一旦止まります。

妹が難病になり、母は大阪の病院に付き添って、

私と2才下の弟は広島の知人の家に預かってもらい、

そこから学校へ通いました。

お世話になっているおうちの人たちは大好きでしたが、

なんとなく私は歯をくいしばって頑張っている感じでした。

弱音はかないで。

弟の面倒みて。

感情は殺して。

私は大丈夫。という風にふるまって。

ああ、けなげでした。

なんだか懐かしい。

 

関連記事

  1. 【お産蜜月 第四話】「お産が趣味やねん。」

  2. 【お産蜜月 第五話】君を感じる直感力。

  3. 【小林桜ものがたりvol8】母に騙されて?学習塾へ

  4. 【お産蜜月 第一話】君の第1印象。

  5. 【お産蜜月 第六話】離島。生命のリズム。

  6. 【小林桜ものがたりvol4】私が小さい女の子だったときのこと…