【外来日誌vol.17】風俗嬢Mと看護師のK。

ソウルバースセラピストで産婦人科医の

小林桜です。

28才のMさんが診察室から出て行ったあと

同僚看護師の40才のKが顔を歪めて

大きなため息をつきこう言いました。

 

「(Mさんは)なんであんな仕事をするんでしょうか。。

吐きそうになりながらやる。それでやめたくない、、

意味わかりません。なんでですかねぇ。。」

 

産婦人科にはいろんな仕事の女性が来ます。

 

Mさんは昼間は会社員。

この日は会社の健診として来院しました。

そして、夜は週に2〜3回、風俗の仕事をやり始めたと。

 

性病の心配や、

精神的負担や、

もろもろのことを

来院ついでに相談して行ったのです。

 

Mさんは心療内科にも通っていて

もともとメンタルが弱くもあり風俗業は過酷だけど、

金銭的なゆとりも欲しいし、

お店の人が「よくしてくれる」ので断りづらい。

お客さんに性的サービスをしている最中に吐き気を催すこともあるが

頑張りたいんです。

 

などなど。Mさんに私は

できうる限りの具体的なアドバイスをしましたが

基本的にはただMの話をきいていました。

話によると、

Mさんは風俗業といってもほぼ素人でした。

初見の様子はかなり挙動不審でしたが、笑

心を開いて懸命に話す様子を見ていると

自分の殻を破って強さを表していこうとしている。

と私には感じられました。

 

こんな方法でなくてもいいのではないか。。

という考えも湧かないことはありませんが、

大人がどんな職業を選択するも自由です。

 

それに、全身全霊で体当たりで取り組む機会があるからこそ

現れる本質があり磨かれる魂がある。

と、思うんです。

 

私も職業上、

こういうところでおおっぴらには言いたくないような

過酷な道を通ってきたと思います。だからこそ

感じられる人の痛みがあるし

自然ながらに沸き起こる慈悲心があるって思うんです。

 

Mさんの話を聞いていると、

彼女の内側から「自尊心」の赤ちゃんのようなものが

生まれるのかな?って気がしました。

 

これは私の独自の感覚なんであれなんですが、

力のある神々しい女性性の光が

彼女の中心から漏れてくる感じがあったのです。

私自身は風俗業に携わったことがありませんが、

セックスを仕事にする。

っていうことについて、

私も考えてみることがこれまでもありました。

 

セックスや性について

世の中ではそこに大きなお金が動いたり

エネルギーが集まって循環しています。

 

それは風俗業やアダルトビデオなどセックス産業

だけでなくて、

言ってみれば

産婦人科だって性器の病や健康にまつわる

セックスや性についての仕事です。

 

結婚というシステムも性のエネルギーと

切り離せないものが含まれているよな。

って思います。

私は残念ながら2度結婚・離婚していますが

その経験から多くの学びがありました。

 

30代前半で1度目の結婚して、

お相手はすごく年上でお金を稼ぐ能力がほとんどない男性でした。

そう呼んだことはありませんでしたが、

ヒモとか主夫という言葉が当てはまるんでしょうか。。苦笑

 

その男性と離婚した後、

ある身内の男性にこういわれたのです。

 

「お金で男を買っていたようなもんだ。」

と。。

 

凍りつくような気分でした。。

 

でもよく考えてみると、確かにそれは一理あるな。と思えた。

そして、そういうことならその男性は

お金で主婦を買っている。

ということになる。ということも。

 

一般的に、

経済的な理由から離婚したくてもできない。

とか、

セックスレスで離婚し、そこに金銭の授受が発生する。

など、

お金と性や結婚ってとても密接な関係なんですね。

 

「お金」と「性」と「愛情」と。

それらのエネルギーが

それぞれの場面で変換され(両替され)

循環しているんじゃないかな。。

 

風俗業では「性」と「お金」が循環する。

 

私のはじめの結婚では

「性」と「愛情」と「お金」が

独自の割合みたいなので初めは循環していたけど、

受け取る結果に不満足が生じシステムが破綻した。

と考えるわけです。

 

これを話すと叱られることも多いんですが、

やったことはないけど、思考の過程で

私が自分のセックスを買ってもらえるだろうか?

って、考えてみることもありましたが

なかなか難しい。どうなんでしょうね。笑

 

実は、

私の親友の一人に元ナンバーワン風俗嬢という経歴を持つ

心優しい素晴らしい女性がいて

 

長年プライベートで彼女と交流する中で、

少しずつこの件について考えるヒントをもらって

私の思考が熟成されてきた。

という経緯もあり、ずっと考えている命題なんです。

私は同僚Kにいいました。

 

「そうね。。

私たちのやっている医療の仕事だって、

汚物や体液に晒されたり、しんどくて吐きそうってなりながらも

実地で経験を重ねて訓練しながらやってきているよね。

 

やっているうちに専門性が磨かれて

喜んでもらえるようになって、いい報酬がもらえたり。

誇りも持てるようになってきたよね。

 

そういう医療の仕事と風俗業の違いって何かって、

やっぱり世間的にどう評価されているか。

っていうことになるんかな。。?

 

同じく生身の人間にサービスする仕事だけどね。

どう思う?」

 

産婦人科医としては細々とですが20年やってきて、

今、

幸せなセックスの具体的なアプローチ法を伝えることも

自分の活動の範疇に入ってくるようになりました。

 

そのタイミングで

性/セックスについても正面から本質的な側面を探求するようになって

見えてくるものが変わりつつあります。

 

性/セックスは生きるために重要かつ日常の営みであるにもかかわらず、

それに関して現代人は基本的には洗脳状態であり

その本質というものをはっきり捉えている人は稀なんだろう。

と私は考えています。

 

また、

性が人の本質からくる神聖なるもの。という視点はほぼ見失われており、

神聖なる性を提供するサービスに従事する。

という聖なる仕事も

きっと、私が知らない見失われた場所でどなたかがやってくれているんだろう。

と、おぼろげに考えてます。

 

Mさん、頑張って欲しいもの手に入れて幸せになってね。。

あ、お店に搾取されっぱなしにならないように

自分ファーストでお願いします!

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