【外来日誌vol.16】産後出血で死にかけたSの話。

ソウルバースセラピストで産婦人科医の

小林桜です。

40代の女性Sさんが

定期健診のためにこられて、

「私、癒著胎盤で10年前に子宮全摘しています。」

と言いました。

 

「胎児の付属物」としての胎盤は

赤ちゃん自身が産まれた後

子宮の内面から自然に剥がれてお産が終わる

というのが通常のお産経過ですが、

 

胎盤が子宮の内面に「癒著」して剥がれないために

いつまでのお産の出血が続いて

大量出血の原因になることがあります。

 

Sさんは30代前半までに3人のお子さんを産んで

最後の出産の時

癒著胎盤が原因となり5リットル以上出血。

 

分娩したクリニックでは対応が難しく

搬送先の病院で救命のため子宮全摘を受けて

一命をとりとめたそうです。。

 

普通のお産するだけでもそれなりの重労働です。

 

そのお産の後、

さらに大量出血で死にかけて、

救急搬送先で緊急手術で子宮を全摘。。

 

私もいち産婦人科医として

本当に身に迫るような焦燥感を覚えるものがあります。。

「女であること。」

 

それだけで、すごくリスクだよなあ。

 

って、Sさんのように

妊娠・出産にまつわる大変な経験を通ってきた女性に

出会うたびに思います。

 

そのリスクを当たり前のように負って生きている女性たち。

 

それはもう、なんだかすごいなあ。

と感嘆のため息が出ます。。

 

女に生まれた。

というだけで、

男性にはありえない生命のリスクがあるのです。

女自身がそのリスクを管理することは

どんなに健康に生きていても不可能でしょう。

 

可能なことは

ただ、女であることそのものに

自らのいのちをさらして、

意識していなくてもその質をそのままに受け容れること

くらいではないでしょうか。

 

そしてずっとそんな風に

自らの命をさらし続けた女たちの存在があるからこそ

今、私たち一人一人にいのちが与えられているわけです。

 

「それは、とても大変でしたね。。すごいなぁ。。」

 

Sさん受診の本題とは関係ないことでしたが

私はそう声をかけずにはいられませんでした。

 

「はい。もう、それは本当に大変でした。」

 

とSさんは言い、こう続けました。

 

「若い時子どもができづらかったのです。

死にかけて子宮全摘になってしまいましたが

3人子どもを授かったという幸運だったとは思うんです。

 

でも本当は、

もっとたくさん子どもを産みたかったんですよね。

 

5人は欲しかった。。」

へぇ。。

 

私は、

 

もうなんだか、

 

ただひたすら

 

母性ってすごいなあ。。

 

って思和されました。

 

3人も産んで、死にかけて、

 

なおもっと産みたかった。というとは。

 

やー、すごい。。

 

そう堂々と話す様子は

本当に神々しい。

 

どの女性がこんな危険な経験をするかなんて、

男女がセックスする時点では

わからないことです。

 

だから、女の人は女の人というだけで

大切に扱われてもらいたいですね。

 

女の人は男の人から

せめて大切に扱ってもらいし、

たっぷり愛されてもらいたい。

 

女性を見たら

親切にしてもらいたい。

 

女の人には

自分を大切に扱う&大切に扱われる習慣を

育てるようにしつけてもらいたい。

 

どの女性がそんな背負う運命なのか

あるいは、

すでに負担を背負っているのか

誰にもわからないですから。

 

そんな風に思っちゃいますね。。

「出産する」ことを英語で

bear

という動詞が当てられていますが、

このbearには

耐える(重荷を背負う)

という意味も同時にあって、

 

私はこの言葉から

「重荷を背負いいのちがけで子どもをうみ育てる

その圧倒的な誇らしさ。」

を連想します。

 

そんなに大変なんだったら

自分でやらなければいいじゃないか。

と、私もかつてのパートナー男性にいわれたことがありますが

本当に通じないなあ。。

とがっかりしたものです。

 

女性が生命の最大限を発揮していのちがけで性を営む。

そこを男が賞賛し敬えないのは

本当に残念なことで。。

 

男が男になりきれていないからこその

未熟な態度かな。って思うんです。。

 

きっと、生まれ育った環境で

そこが育まれなかったのだろうな。

と、それまた残念に思う。

 

男も女も未熟なまま大人になってる。

とも言えますが。

イメージがない人も多いみたいですが

産婦人科では、普通おめでたいことの裏に

結構残念で本当に悲しいことって

ごく日常的に経験します。

 

普段は意識されないけど

何か大きな危機が起こった時に「いのちの重み」に向き合う。

っていう風で、

現代はある意味恵まれている世の中ともいえるけど、

かえって大切なことを見失いがちに

なっているな。

って思います。

 

表立って取り上げられないだけで、

いくら医療技術が発達したと言っても

いつだって

私たちのごく身の回りで

危機的で残念ですごく悲しいことは起こり続けている。

というのが私の肌感覚です。

 

その危機と隣り合わせだからこそ

尊いと感じる営みがある。と感じるのもまた

私の日常です。

 

だから、

大切なことをちゃんと大切に取り扱って

日々を生きていく習慣を作って生きたいものです。

 

失って初めてわかる。

ということでなくて、

今ここにあるすばらしさを

そのままに享受する日々を。

 

Sさん、あの時一命をとりとめてくれて

ほんとありがとう。

今は小学生のあの時の赤ちゃんも

お母さんが生きてくれてよかったね。

 

ああ、

女はすごい。

すごすぎる。

 

誰かが危険な目に合わなくても

そのことに気づいてもらえると嬉しいなあ。

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