【外来日誌 vol.16】性交痛。離婚の危機。

ソウルバースセラピストで産婦人科医の

小林桜です。

セックスの挿入で痛みがある。

というご相談は

比較的よくあります。

 

特に、閉経後は卵巣機能が閉じるため

膣が乾燥したり萎縮したり。。

という身体的な変化が起きてきます。

 

パートナーからの扱いも繊細さがなく雑なもので

自分でもケアすることなく放っておくと

さらに萎縮しやはり痛みも生じやすくなります。

 

肌は気持ちよく触れられる経験を積み重ねると

滑らかで艶やかになってゆきます。

Eさんは閉経後3年の主婦の方。

 

夫婦でのセックスの際、痛みがあり困っている。

夫に応えられるようになりたい。

 

という切実な願いを持って受診されました。

 

私も後から知ったんですが、

セックスの危機をきっかけに、離婚の危機も迫っていたんだそうで。。

 

セックスの問題をないことにしたまま、

例えばセックスレス状態で長年連れ添われるカップルも多くありますが、

 

逆に真正面からセックスのニーズについて

ぶつかるように取り組むカップルもあるんですね。

 

夫婦とは、本当にさまざまだなぁ。と常日頃思わせられます。。

さて、

私は個人的にはどちらかというと

ストレートに取り組むみたい性分なので、

Eさんの願いに対してもより共感するものがあります。

 

Eさんを診察してみると

やはりちつの萎縮乾燥があるものの

「これはお手入れ次第ですぐ変化しそうだ」

と感じ、

 

ちつのセルフケアについてご紹介し実践するように指導。

膣錠を処方し、初診は終了しました。

 

2週間後。

 

オイルをつけてのちつマッサージを実践されて

ちつの変化を感じ少し柔らかくなり

痛みが減ってきた。

処方した膣錠は合っていない感じがする。

とのことでした。

 

そこで、

もう少し具体的にセックスの痛みについて

お話を聞いてみました。

 

すると、

どうやら前戯らしい前戯がなく

夫のペニス挿入が

女性側の受け入れ準備ができていない状態で

行われている。

痛みがある

挿入されると痛いというイメージで

緊張してさらに痛くなる。

 

ということが推測できました。

Eさんは、

自分ができることはなんでもしたい。

という姿勢で来られていました。

その姿勢は、本当にまっすぐでした。

 

私は少し考えて、

エヴァセラピストとしてお伝えしている

アダムタッチ(触れるか触れないかの圧で行う肌へのタッチ)

を彼女の腕にやってあげながら、

こんなタッチを全身に受けてから

挿入されると、

とても気持ちよくなるんですよ。

どうですか?

とお伝えしたら、

 

すごく興味があります。

とのことでした。

 

私が院外で

スローセックスをお伝えする「エヴァセラピー」を提供していることをお話し、

興味があればコンタクトするように。

と連絡先をお渡ししたところ、すぐに申し込みがありました。

 

その後、

私がエヴァセラピーをお伝えしたら

すぐに夫婦生活の中で実践され

 

性交痛がほとんどなくて、

大満足です!

桜先生、本当にありがとうございます。

 

という嬉しい報告があっという間に届き、

そのスピード感に私も驚くほどでした。。

本当に困って望んでいる人は、

素直に取り組んで結果を出すのが早いなあ。。

 

と、納得させられたと同時に、

 

病院での一般診療と院外での個人活動と

両方の場を用意しようとしている「私」の存在意義

のようなものを感じられて

とてもありがたく思いました。

 

私自身はある程度確信を持ってやり始めたことでも、

やはり

サービスを受け取ってくれた人が幸せになれた。

という結果が私には一番嬉しいことです。

 

今、こうしたフィードバックが

つぎつぎ私のところへ届くようになっていて、

長いこと自分が納得できる仕事のスタイルを探してきて

こういう感じになりたかったんだなぁ、私は。

 

と、自分の歩いてきた道をふりかえったり。。

 

幸せでよろこびに満ちた人生を生きるために

性やセックスについて取り扱うことは欠かせない。

という確信に至る今、

 

私が院内・外でやっているようなことを

ワンストップで提供できるような

医療的でサロン的なサービスを

やっていく場を創造していきたいなぁ。ってのが、

私の「月の小屋診療所(仮)プロジェクト」です。

 

Eさん、私の方こそありがとうございます。

腟ケアと「アダムタッチ」を引き続き実践して、

もっと気持ちよい夫婦生活を創って

幸せを味わってくださいね。

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♪new 女性のからだの豊かな営みサークル活動 谷中「月の小屋」はじまってます。

10歳以上の女性がご参加いただけます。

次回6月10日(土)、7月10日(日)14時〜16時→お問い合わせください。

♪「女性のためのお薬の使い方」森の漢方薬局芍薬堂 土屋芙紗子さん

6月10日(土)11時〜12時半 谷中kuuki 参加費3000円(学生1500円)

 

♪古神道家矢加部幸彦先生の「鎮魂禊行法ワークショップ」

【募集中】7月15日(土)、9月9日(土)

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