ソウルバースセラピストで産婦人科医の
小林桜です。
次回「子宮カフェ」ゲストの天知美佳さんからご質問を受けて、
改めて自分の考えを話す機会がありました。
質問は、
「子宮がこうなると健康っていうのはありますか？」
でした。
言葉を変えると
「理想的な子宮とは？」という問いかけです。
■収録した対談動画はこちら。
子宮がふんわりしててあったかくて、
まっすぐで（傾いていなくて）
素直な子宮。
本当はそういうのが理想的なんでしょう。
私も赤ちゃんだったらそんな子宮に包まれたい。
と願うと思います。
診察しているとたまにそういう子宮に出会うことがあるし、
こちらも安心して幸せを感じます。
でも、
私がひねくれているからってわけではないけど、
それ以外の病気がある子宮はダメな子宮。
とは言いたくないんです。
人生◯✖️式はもうウンザリしてるしね。笑
私は病気や症状が表現している
「愛」と「たましい」を見つめていたいんです。
写真：東山弥生
本当にはどういう子宮がその人にとって合っているのか、
それはその人でなければわからないなぁ。
って原則そんな風に思うのです。
だから、私はご本人の話を聴くのです。
言葉にならない言葉も。
本当に今の子宮の状態で満足している
と感じているのかどうか。
そんな問いかけをするのです。
実は、
何か諦めちゃってたり、
いじけちゃってたり、
しているのかどうか。。
もっと健康になって
女としてこんな幸せな人生送りたい！
と思ってて、
そのきっかけをつかむために
私の目の前にいるのではないか。
と基本的にはそういう仮説を念頭に接しています。
どの程度まで深く
患者自身が自分の願いに気づくか、
その願いに沿って古いパターンを手放し
新しい選択に移行するか、
限られた枠内での診察やセッションで
どう働きかけられるのか。
それが私の仕事上の命題です。
写真：小堀美沙紀
しかし、
何か病気を持っていたとしても
患者自身がその病気である状態を望んでいる。
というケースも中にはあります。
それは、
病気を創り出すことが
患者が自分自身の何かや、
自分の一部として存在する大切な誰かを
無意識に守ろうとする
「愛のための動き」であり、
それが現在進行系で働いていて
今、変えることができない場合です。
その無意識の動きは敬意を払われ、
尊重される必要があります。
もちろん、私も治療家として
そんな切ない愛の働きを
もっと喜び溢れるものに変容させるだけの
力量を持ちたいと願い、
研鑽し現場に挑み続けているのです。
私の個人的な野望と、
患者本人がこの人生で何を経験したいのか。
ということとは
全く隔たった川の対岸のような場所にあるのです。
その川にかける橋があらわれることもあれば、
全く顕れないことも時にある。
はじめはよく分からず、それならばと
ただ川に飛び込んで消耗していただけだったかもしれません。
自分の限界を知り、自分の居場所に立ち続ける。
ということは、
すごく大切なことなんだろうな。
と今は思うようになりました。
変えられることを探し挑み続けることは重要です。
しかし、できないことを受け容れ
驕らず謙虚でいることの方が
時に本当の意味で関わる人を救うことになる。
という感覚もまた持つようになりました。
たとえ目の前で人が川に入り流されていったとしても
自分の居場所に立ち続け、
目を、ハートを、開いていられるような感じです。
そうできているかは別として
もっと若い時はこうは思えませんでしたから、
これが年を重ねる。
あるいは、
少しずつ死に近づいてゆく。
ということなんでしょうかね。。
「生と死」を超えて存在し続けるものを
実感するようになったからだ。
と思います。
歯切れの悪い話ですが、
何かが伝わりましたら幸いです。
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