【外来日誌vol2】避妊用ピルをもらいに来て妊娠したいあなたの本心に気づくこともある。

外来日誌シリーズ2回目は、

1年前から避妊目的でピルを使っている女性K(30)の話。私とは初めましての方。

(※個人的なことがわからないように内容を改変しています。)

私「ピル希望ですね。調子どうですか?」

K「生理も軽いし、楽でいいです。」

私「避妊が目的なんですよね?」

K「はい。今子どもは欲しいって思いません。仕事してる方がいいな、とか思います。」

私「ふーん。そーなんですね。ピルは前とおんなじ半年分出しときますか?」

K「お願いします。。あの、

半年前から立ちくらみすることがありますがなんか関係ありますかね?」

私「うーん。脈も強いですね。血圧も。血液検査も。大丈夫です。

立ちくらみしそうな時、ゆっくり動いてね。

自律神経が血管を調整するの少し追いつかないときがあるんだと思う。

ところで半年前からって、なんかきっかけありました?」

K「半年前に実家でて◯◯に引っ越して同棲するようになって。

友達いないし。好きでもない家事をやって。

あ、彼も家事はやってくれますけど。でも、最近仕事するようになって気持ちが楽になりました。」

私「そうですか。。女性は特に、つながりを感じられることが大切だからね。

でも、

だからこそ女性は新しい場所に飛び込んでいくのが得意でもあるんだよ。

その最たるものは妊娠出産することね。

未知の人をおなかに宿して、生み出しちゃうって。

しかもいのちがけで。」

K「そうですね。。」

私「子どもができると、子どもを通じて地域で友達がたくさんできるようになるよ。」

K「。。。あの、私、やっぱり子ども産みたいかも。。」

私「うん。そーね。

あえて子どもを持たない人生を選ぶもありだと思う。

でも、そもそも、10代の時からずっと毎月毎月生理がきてるのはなんのため?

赤ちゃんを迎える準備してるんだもんね。」

K「。。あの、ピルって勝手にやめていいんですか?」

私「いつでも辞めていいよ。」

K「先生、私、子ども欲しいです。やっぱり。(涙目)」

私「うん。そーだよね。いつでも。てゆうーか、今産みごろだよ!(笑)

旦那さんと話してみなよ。」

 

ピル飲んでると、内因性の女性ホルモンの働きが抑えられて、排卵しないし生理の量も減って楽かもしれない。

でも、漫然と服用していると、女性としてのカラダの本音も抑えてられて、

どんな生き方をしたいのか、何が大切なのかまでも抑え込んでしまって

カラダの本音に気づきにくくなっても当然だと思う。

いのちは本来愛したいのです。生み出したいのです。

それを抑えて引き換えにやるべきことがあるとき、それは相当の何かがあるでしょう。

黙ってピルを出すだけの方が私も効率よく外来できるし病院も薬代も稼げるけど、

それじゃつまんない。そういうことはAI先生がやればいいと思う。

だからついつい「あなたの人生それでいーんかい?」と問いかけてしまう私。

薬出すのが好きでこの仕事やってるわけじゃない。

(ここだけの話?むしろ、個人的には好きじゃなかったりして。笑)

人のいのちが輝くのを促したいのです。

淡々と我が道を行きましょう。

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