これも小学4年生のときのことです。
母が私に「学習塾の入塾試験があるのよ。入らなくてもいいからまずは受けるだけ受けようね。」と言いました。
入塾試験はあまり受けたいと思わなかったけど、母の言うことを素直に受け入れて試験を受けました。
試験自体に記憶はないけど、
気がついたらもう入塾していた!ことはすごく心の引っ掛かりとして残っています。
それまでは母親を素直に好きで受け入れていたのだと思いますが、
この人は私を騙すんだ。ということが明らかになったのです。
おそらく、もっと小さい頃からなんとなく感づいていたのだと思いますが。
それ以来、
この母は私を騙すかもしれない。この人を信用してはならない。
と言う感覚を持つようになり、
自分の考えや意見を重んじる娘になりました。
自分の意見や考えがあり、それを主張できる。
というのは一見すると良いことのように思えます。
確かに自分の軸があることは私自身の強みである、
という側面も多分にあります。
ですが、
本当に子どもの頃からこのような生き方をしてきたことで
私は自分の首を絞めることになったことが今はわかります。
私は、自分より大きな存在である親や先祖から自分が支えられているという感覚を持たずにずっと生きてきたからです。
目上の人や多くの経験がある人が自分を助けてくれる存在であるはずなのに、その恩恵を受けることをやらない生き方をしてきたのです。
具体的には、親のサポートがあるという安心感を持って日々を生きられてなかったり、先生や師匠との出会いや信頼関係を持てない。
という状況を作り出してきました。
このことは、
「ファミリーコンステレーション」という家族システムにアプローチするセラピーに出会い、いのちには秩序があるということを学んでから理解するようなりました。
そして、これは私や母個人の問題ではなく、
社会的な状況や背景による問題であることも知りました。
どんな背景を持った世代なのか。
ということを知ろうとすることは、
ソウルバースセラピーの中でもよく取り上げる取り組みです。
私自身も、
ずっと時間をかけて取り組むことになると思います。
自分の背景になっている親や先祖を敬うこと。
自分や家族のいのちの支えになってくれる存在がいること。
自分を超えた大きな存在とともに生きている
という安心感を伴う実感を持って日々を生きること。
それらが、自分の限界を超えていける力の源泉になるのです。